就職活動・転職活動の面接では、事前に履歴書や話すべきことをしっかり準備して臨むと思います。
しかし面接に問題がなくても、受付や入室、退室時の挨拶やマナーを守れていないと採用に影響する可能性があるかもしれません。
そこで、この記事では、面接時における「受付・入室・退室」の3つのシチュエーションを中心に挨拶やマナーについて解説していきます。
挨拶の際に気を付ける基本マナー
まずは、挨拶の基本マナーをしっかりと身につけておきましょう。挨拶の仕方によって、その人の第一印象も大きく変わってきます。相手に好印象を抱いてもらうためにも、最初の挨拶はきちんと行うべきです。
挨拶の基本マナーとしては、大きく分けると次の3つ。
1.正しい姿勢で挨拶をする
2.相手に届くようにはっきりと挨拶をする
3.笑顔を心がけて挨拶をする
それぞれの項目について解説していきます。
正しい姿勢で挨拶をする
挨拶をするときは、発声の仕方だけでなく姿勢にも気をつけなくてはいけません。
しっかりと背筋を伸ばした状態で挨拶をすれば、見た目の印象も良くなります。
何より正しい姿勢であればお腹から声が出るようになるため、声の通りが良くなるでしょう。
背筋をきちんと伸ばして、両手は膝の上に置くのが基本的なスタイルです。
またお辞儀をする際も、首から上だけで会釈しないように注意が必要です。
気の知れた間柄であれば問題ないかもしれませんが、面接やビジネスシーンでは失礼にあたります。
基本的には、上半身全体を使って「45度」を意識してお辞儀しましょう。
相手に届くようにはっきりと挨拶をする
人見知りの方や緊張しやすい方は、つい小さな声で挨拶してしまうこともあると思います。
しかし自分では挨拶したつもりでも相手に届いていなければ、それは「挨拶していない」ことになります。
本当は挨拶したのに「さっき通路ですれ違った子、挨拶もしなかったよ」とあとで社内で噂されてしまうのは、印象的に非常にもったいないです。
「おはようございます」「こんにちは」「よろしくお願いいたします」など、難しい言葉ではないのではっきりと伝えることを意識しましょう。
ただがむしゃらに大声を出せばいいわけではなく、お腹から声を出すイメージを持つとはっきりと聞こえやすいです。
また一文字一文字を丁寧にハキハキ言うといいでしょう。語尾を伸ばしたり、徐々にボリュームが小さくなったりしないように気をつけてください。
笑顔を心がけて挨拶をする
面接に慣れていないうちは、緊張して表情が強張ってしまうこともあるかもしれませんが、やはり笑顔を心がけて挨拶するのが理想的です。
初対面で相手がどんな人かわからず、不安に思うのは相手も同じです。そういったとき笑顔で挨拶すれば安心感を得ます。
真顔のまま挨拶すると「機嫌が悪いのかな」とか「無愛想だな」と思われてしまう可能性もあります。
しかし笑顔で気持ちよく挨拶することによって、明るい雰囲気・リラックスした雰囲気を作りやすくなります。
笑顔の人を見ると周りも笑顔になります。緊張しやすい場面だからこそ、笑顔で挨拶を心がければ相手も笑顔で答えてくれるでしょう。
受付時の挨拶・マナー
面接の受付をする段階から、しっかりと挨拶を意識しましょう。受付対応をしてくれた社員を通して、受付時の態度が人事担当に伝わる可能性もあります。
受付でしっかりと挨拶をして、指示に従いましょう。
予定時刻と要件、そして名前を名乗りましょう。
もしジャケットやコートなど上着を着ている場合は、事前に脱いでおきます。基本的に上着は内側を外に向けてたたみましょう。
待合室などに案内されたら、「ありがとうございます」や「失礼いたします」など一礼しておくといいです。
ほかにも会社案内の資料などを渡された場合も、きちんとお礼を伝えて両手で受け取るようにしてください。
履歴書などはすぐ提出できるように準備しておこう
待っている間は、スムーズに面接を開始できるように、できる限りの準備をしておきましょう。
もしそのまま面接する部屋で待機を命じられた場合は、履歴書や職務経歴書をカバンから出しておくといいです。
複数の書類がある場合は、ファイルなどに入れて整理しておきましょう。
ただし面接官に提出する際は、ファイルから書類を出して書類だけを手渡すようにしてください。
入室時の挨拶・マナー
入室時の挨拶は、まさしく面接官からの第一印象を決定づける大切な瞬間です。正しいマナーで入室することで、きちんとルールや作法を守れる人だと評価され、人格的に安心感を与えられるでしょう。
入室するさいは、まずドアを3回ノックします。
「どうぞ」など声が聞こえたら「失礼いたします」と挨拶してから入室しましょう。
またドアを閉めるときも注意が必要です。ドアを閉める際は、面接官にお尻を向けないように気をつけてください。
静かにドアを閉めてから、面接官のほうを向いて再度挨拶をします。
しっかりと相手の目を見て、ハキハキと自分の名前と一緒に挨拶しましょう。
挨拶後は、一礼して勝手に着席しないようにしてください。
着席時のマナーと流れに注意
入室後、まずは椅子の横に立ちましょう。基本的には、ドアに近いほうに立ちます。
その後の流れは、面接官によって異なる場合もあるため臨機応変に対応していきましょう。
そのまま自己紹介を促されたら、上述した「入室時の挨拶例」のように挨拶をします。
その後「どうぞお座りください」と言われたら、「失礼いたします」など一礼をしてから着席するようにしましょう。
面接官が来るまで「座ってお待ちください」と言われるケースもあります。
この場合は、座って待っていても構いませんが、面接官が来たら起立して挨拶しましょう。
退室時の挨拶・マナー
受付・入室時の挨拶を終えたら、いよいよ面接本番です。しばらく受け答えなどをしたら「本日はこれで終了です、ありがとうございました」といった形で面接終了を伝えられます。ここで一礼します。
その後立ち上がり、慌てずスピーディに退室の身支度を行います。
再度一礼をしてから、カバンを手に取りドアに向かいます。
そして退室する直前で、また面接官のほうを向いて「失礼いたします」、「本日はありがとうございました」と一礼してからドアを開け退室します。
面接官によってはエレベーターまで見送ってくれることも
面接後、場合によっては面接官がエレベーター前まで見送ってくれることがあります。もし見送ってくれそうなときは、面接官の後ろを歩くようにしましょう。エレベーターホールについて、面接官がボタンを押してくれた場合はお礼を言います。
エレベーターが到着するまで、邪魔にならない位置で待ちます。
この際、軽く雑談をすることもありますが、無理に頑張って話そうとしなくても大丈夫です。相手の質問に愛想よく答えれば悪い印象にはなりません。
その他で気にしておきたい挨拶時のマナー
今回ご紹介した「受付、入室、退室」での挨拶マナーのほかにも、気にしておきたいマナーがあります。最後にいくつかご紹介していきますので、確認してみてください。
カバンやコート、傘などはどこに置くべき?
カバンは、基本的に椅子の横に立てて置きます。
コートは、小さくたたんでカバンの上に重ねておくといいでしょう。
会社によっては、ラックなどを用意していることもあり「使ってください」と言われたら「ありがとうございます」と一礼してからコートをかけましょう。
傘は、カバンの横に平行になるように置きます。注意点は、傘の持ち手を面接官に向けることです。傘の先を相手に向けるのは失礼にあたるため、気をつけてください。
社員とすれ違ったときはどうすればいい?
面接先の会社の廊下やエレベーターなどで社員の方とすれ違ったときは、笑顔で「こんにちは」と会釈すれば問題ありません。
社員かどうかわからない場合でも、とりあえず挨拶してけば周囲から見ても悪い印象にはならないでしょう。
社員かどうかわからないから、挨拶しなかったり気づかないフリをするのはNGです。
また「おつかれさまです」と言うのもよくありません。
「こんにちは」や「お世話になります」が無難でしょう。
「私服でお越しください」と言われたら?
面接のお知らせメールなどで、「当日は、私服でお越しください」と連絡がきた場合、実際にどんな服装でいけばいいのかわからない人も多いと思います。ここで注意したいのは、「私服=普段着」ではないということ。
就職活動や転職活動での私服とは、基本的にオフィスカジュアルのことを指しています。シャツやジャケットなどキレイめな格好を意識しましょう。パーカーや露出度の高い服装などは避けましょう。
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今回は、面接時の挨拶マナーについてご紹介しました。受付時や入室・退室時には、それぞれ異なる挨拶マナーがあります。最低限のマナーは守って、印象が悪くならないように気をつけましょう。
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