職務経歴書のスキル・資格の具体的な書き方と例をご紹介

求職者向け


転職活動を始める際、準備の一環として必要なのが職務経歴書です。
職務経歴書といえば、これまで過去に勤めてきた企業・職種などを記す書類というイメージがあるでしょう。しかし実際には、スキルや資格欄などもあり、どういうことを書いたらいいのかわからないという方もいると思います。

転職活動にあたって、自分が所有しているスキルや資格が有利に働くものなのかどうかわからず、書くべきか迷うことも少なくありません。

そこで今回は、職務経歴書のスキル・資格欄の具体的な書き方について、例を通じてご紹介していきます。

スキル・資格欄を具体的に書くメリット



職務経歴書には、文字通り職務経歴の他にスキルや資格について記載する欄があります。やはり空白よりは欄を埋めているほうがよいですが、具体的に書くことでどういったメリットがあるでしょうか。

職務経歴書のスキル・資格欄は、実際に書類選考や面接の際に採用担当者が目を通す箇所です。この欄を読むことで、応募者ができることやどんな能力を有しているのか、どんな仕事ができるのかといったことを判断します。

こういったことから、職務経歴書のスキル・資格欄はできるだけ具体的に書くことが大切です。では、スキル・資格欄を具体的に書くメリットについてご紹介していきます。

自分のスキルや知識といった能力をアピールできる



スキル・知識欄を具体的に書くことで、自分の能力を客観的に評価・判断してもらうことが可能です。

例えば、自分で「事務経験があります」と言うだけでは、主観的な自己評価でしかありません。しかし簿記の資格を持っていれば客観的な評価になり、また説得力も増します。

このように自分の言葉だけで伝えるよりも、きちんと自分がスキルを持っているという根拠を証明できるものとして、スキルや資格は役立つのです。

専門性をアピールして志望度の高さを伝えられる

スキルや資格にもさまざまなものがありますが、中には専門性の高いものも多いです。専門性が高いほど、その業界・会社に対する志望度の高さを伝えられます。前職で身につけたものであれば、実務経験も加味して評価されるでしょう。

また、転職に備えて身につけた場合であっても、それだけやる気があり志望度が高いというアピールになります。このようにスキル・資格を記載しておくだけでなく、取得したエピソードと合わせて、伝えることがポイントです。

面接時のネタにできる



スキル・資格を具体的に記載しておくメリットとしては、面接時のネタにできるという点もあります。

例えば、採用担当者がその欄を見ることで質問してもらう機会を増やすことが可能です。
また、「なぜ取得したのか」「何のために取得したのか」「取得したことで仕事に影響はあったか」など、さまざまな話のネタになります。
こうした話から勉強熱心なところや真面目なところなど、自分の良さのアピールにも繋がるでしょう。

資格欄・スキル欄



では、実際に資格欄・スキル欄には、どういった内容を書くのがよいのでしょうか。
ここでは、資格・スキルごとに例をご紹介していきます。

職務経歴書に書くと良い資格



資格の正式名称と記載例 略称
◯年◯月 Microsoft Office Specialist Excel 365&2019 合格 MOS
◯年◯月 日本漢字能力検定◯級 合格 漢検
◯年◯月 実用英語技能検定◯級 合格 英検
◯年◯月 秘書技能検定◯級 合格 秘書検
◯年◯月 日本商工会議所簿記検定◯級 合格 簿記
◯年◯月 宅地建物取引士 取得 宅建
◯年◯月 普通自動車第一種運転免許(AT限定) 取得 普通自動車免許
◯年◯月 大型自動車免許 取得 大型免許

資格を所有していれば転職活動で有利に働きますが、ただ所有しているだけでは意味がありません。きちんと次の職場で活かせるものかどうかが大切です。
たくさんの資格を持っている場合は、希望職種との関連度が高い順に記載するようにしましょう。

また、記入前に求人情報・募集要項を再確認することを忘れないでください。なかには、「◯級以上」と記載されている場合があります。例えば、応募先の企業が簿記2級以上の人材を求めているけど、自分は簿記3級しか持っていないというケースもあるでしょう。
こういった場合は、「日本商工会議所簿記検定3級」の記載と合わせて、「現在2級の資格合格に向けて勉強中です」など記載しておくとよいです。
資格は、基本的に正式名称で記載しますが、MOSについては略称でも問題ないとされています。合格認定を受けた科目の記載も忘れないようにしましょう。

職務経歴書に書くとよいスキル



テクニカルスキル Webディレクション LPや10ページ程度のサイトから数万ページの大規模サイトの制作指揮を担当した経験があります。
プロジェクトマネジメント マーケター、デザイナー、コーダー、エンジニア、ライターなどが参画するプロジェクトのマネジメントを経験しました。
PCスキル Microsoft Word 雛形作成や議事録、提案書、報告書などを日常的に作成しています。表作成や画像挿入など基本的な操作も可能です。
Microsoft Excel フォーマット作成や基本的な関数を用いた表作成などを業務の中で行なっております。
語学スキル 英会話 TOEIC850点獲得。日常的な英会話からビジネス英会話も可能です。
英文作成 英文によるメール作成や契約書、請求書等の書類作成、またビジネス英文の読解ができます。
ポータブルスキル 効率化 フォーマット化・スキーム化による業務の効率化が図れないか考えながら業務に取り組んでおります。
コスト意識 利益だけでなく外注費や人件費、工数などを意識しながら、無駄なコストを削減できるように努めています。
所有しているスキルと併せて、実際にどんな経験・実績があるのか、どんなことができるのかといったことを具体的に記しましょう。
英会話スキルなどを記載する場合は、スコアなどの数字的根拠も記しておくとよいです。

PCスキルについては、ソフトごとにどれくらい使いこなせるのかといったレベル感を伝えるようにしてください。まだ扱える範囲が狭い場合は、「今後に備えて勉強中です」といった内容を記し、実際にスキルアップを目指すとよいでしょう。

ポータブルスキルについては、すべて書かなくても志望する転職先での役職や配属先に合わせて記載すれば問題ありません。その分、経験年数や実績を詳細に記しておくことをおすすめします。

アピールできる要素がない場合はヒューマンスキルを記載



仕事に活かせそうな資格やスキルを所有していない方は、ヒューマンスキルについて具体的に記載するとよいでしょう。ヒューマンスキルとしては、以下のようなものがあげられます。

コミュニケーション力
ヒアリング力
ネゴシエーション力
プレゼンテーション力
コーチング
ロジカルシンキング
向上心
リーダーシップ
しかし上述のように記載するだけでは、うまく自分の強みが伝わりません。ですから、できるだけ論理的に伝えられるように準備することが大切です。

では、それぞれのヒューマンスキルについて簡単に解説していきます。

コミュニケーション力

ヒューマンスキルの中で最も聞き馴染みのあるものとしては、「コミュニケーション力」ではないでしょうか。コミュニケーション力は、簡単にいえば良好な人間関係を築くための能力をさします。

自分の考えを適切に伝えられるか、相手の立場で物事を考えられるかといったことは、当たり前のように思えて実は難しい部分です。しかし組織の中で働く限りは、人と人とのコミュニケーションが重要になります。

同僚や先輩・後輩、上司・部下さまざまな立場の人と密に報連相を取り合って、部署間の連携をスムーズにしたりチーム内の認識のズレをなくしたり、業務を遂行するために欠かせないスキルです。

ヒアリング力



ヒアリング力は、話の中からどれだけ相手の考えや思いを引き出すことができるかという能力です。ただ相手の話を聞くだけではなく、相手の考えや意思を汲み取る力も必要となります。

最終的には、相手が自分一人でたどり着けなかった考えを引き出すことができれば、非常にヒアリング力に長けているといえるでしょう。ヒアリング力は、言い換えれば共感力や肯定力ともいえます。

相手から自然と打ち明けてもらえるような素直で安心感を与える人柄だと、スッとスキルが身につきやすいです。どれだけ社内・部署内・チーム内で信頼関係を築けるかがポイントになります。

ネゴシエーション力



ネゴシエーション力は、言い換えれば「交渉力」です。営業職を目指す方であれば、必須スキルともいえるでしょう。社内では、部署間・チーム内などの意見調整や業務分担を経て、スムーズに業務にあたれるようにすることが重要です。

社外でもクライアントとの折り合いを付けて、自社・クライアント双方がWin-Winの形になるように調整するために欠かせないスキルといえます。

特に難しいのが、クライアントの要望と自社の現場の声をいかに汲み取るかという点です。しかしネゴシエーション力が高ければ、社内外関わらず満足のいく結果に導くことができます。

プレゼンテーション力



プレゼンテーション力は、情報を簡潔にまとめられる力、また他者に対して分かりやすく説明できる力のことです。社内でプロジェクトを任された際、どれだけわかりやすく魅力的に伝えられるかが重要になります。

また、クライアントに自社サービスを勧める際も、いかに「良いサービスだ」と思ってもらうかという点は、このプレゼンテーション力によって変わるでしょう。

コーチング

コーチングとは、コミュニケーションやヒアリングによって、相手に気づきを与えるスキルのことです。「コーチ」と聞くと他者に何かを教える立場を連想しますが、この場合は「相手が自分で考えて目標達成できるように導いてあげること」を意味します。

主に人材育成の場では、重宝されるスキルといえるでしょう。人から相談をよくされるという方は、コーチングのセンスがある可能性が高いです。

ロジカルシンキング



ロジカルシンキングとは、文字通り物事を論理的に考えられるスキルをさします。仕事において成果を出すためには、しっかりと道筋と根拠を立てて考えることが重要です。誰かを説得したいとき、納得してもらいたいときに活かすことができます。

またプレゼンテーションやネゴシエーション、コーチングといったスキルを発揮する場面では、このロジカルシンキング力も持ち合わせているとより高い効果が得られるでしょう。

向上心



向上心は、自分自身が高い志を持って物事に取り組めるスキルです。例えば、自分で目標設定をしたりプランを立ててポジティブに頑張れるスキルをいいます。

また、自分だけでなく周囲にもポジティブな影響を与えられるかどうかも重要です。向上心を持って取り組むことで、周囲も向上心が芽生えさせることができるとなおよいでしょう。

リーダーシップ

最後にリーダーシップスキルです。言い換えると「統率力」という呼び方をすることもあります。管理職や役職者には、必要不可欠ともいえるスキルでしょう。

自分で目標設定をして、達成のために第一線で取り組む姿勢を見せられるかという点がポイントになります。またリーダーシップスキルがあれば、メンバーをまとめたり適切なアドバイスをしたりしてスケジュール通りに計画を遂行することができます。

自分が率先して業務に取り組みたい、誰かに頼られることに喜びを感じる、自らの目標を達成したときにやりがいを感じるといった方は、リーダーシップの素質があるでしょう。

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今回は、職務経歴書のスキル・資格欄を具体的に書くメリット、書き方、そしてあるとよいスキル・資格についてご紹介しました。
しかし自分にどんなスキルがあるのかわからない、転職に活かせる資格なのかわからないといった方もいるでしょう。

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